また、あの暖簾の前に立ってしまいました
仙台・一番町の路地裏に、これほど静かに、しかし確かな存在感を放つラーメン店があるとは。「中華そばHIKAEME」という店名の通り、控えめな外観に反して、丼の中にはしっかりとした仕事が詰まっています。今回は看板メニューのワンタン入り中華そばを、太麺でいただいてきました。
仙台の中心部・一番町にありながら、ビルの2階へと続く通路脇というユニークな立地が「HIKAEME」らしさを体現しています。知る人ぞ知る、という雰囲気がたまりません。
店舗情報
- 店名:中華そばHIKAEME
- 住所:宮城県仙台市青葉区一番町4丁目7-7(ビル1階通路脇)
- 電話:要確認
- 営業時間:月〜土 11:00〜14:30 / 17:00〜20:00、日 11:00〜16:00
- 定休日:水曜日
- アクセス:仙台市地下鉄南北線「広瀬通駅」より徒歩約5分、一番町商店街の路地裏
- 公式SNS:Twitter(X)@HIKAEME12424
- 訪問日:2026年3月27日
注文メニュー
ワンタン入り中華そば(太麺)

実食レポート
スープ
まず着席して驚いたのは、店内のつくりです。カウンター6席のみというコンパクトな空間で、しかもビル2階への通路沿いという立地から、背後を次々と人が通り過ぎていきます。落ち着かないといえばそうなのですが、この独特の雰囲気がどこか面白く、食べ終わるころには妙に愛着が湧いていました。
「無化調」と聞くと、旨みが物足りないのではと身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。わたしもそう感じることが正直あります。ところがここのスープは違いました。澄んだ色合いから立ち上る香りはおだやかで、一口啜ると動物系の旨みと節系と思われる旨みが柔らかく絡み合い、後味がとてもすっきりしています。重厚な旨みではないものの、飲み進めるほどに出汁のやさしい奥行きが感じられ、あっさりとしながらもしっかりとした満足感を覚えました。化学調味料に頼らずこれだけの旨みを引き出している仕事ぶりには、素直に感心してしまいます。
麺
今回は迷わず太麺を選びました。太麺はしっかりとした弾力があり、スープをたっぷりと抱き込んでくれます。噛み締めるたびに小麦の旨みがスープとじんわりと溶け合い、あっさり系のスープとの相性は予想以上に好印象でした。細麺のすっきりとした潔さも魅力だと思いますが、太麺の食べ応えはまた別の楽しさがあります。次回は細麺で食べ比べてみたいと思っています。
具材・ワンタン
この一杯の主役は、何といってもワンタンです。レンゲで持ち上げると、薄く繊細な皮がふわりとたなびきます。まるで羽衣のような、あの軽やかさ。口に含むと、ちゅるりとした皮の口溶けとともに、肉餡の旨みがじわりと広がりました。スープを吸い込んだ皮と餡の一体感が、とても心地よかったです。この繊細なワンタンだからこそ、澄んだスープが引き立つのだとあらためて感じました。
総評・おすすめポイント
- 無化調でも旨みは本物:化学調味料を使わずに、動物系と節系の出汁がしっかりと感じられるスープは、食べ終わった後もやさしい余韻が続きます。
- ワンタンの繊細さが白眉:羽衣のように薄い皮と、旨みの詰まった餡の組み合わせは一度食べると忘れられません。ワンタン好きにはぜひ試していただきたい一品です。
- 独特の立地と空気感も楽しみのひとつ:カウンター6席のみ、通路沿いというちょっと変わった環境も、「HIKAEME」ならではの個性として愉しめます。
あっさりとしたスープが好きな方や、ワンタン麺を探している方には自信を持っておすすめできます。仙台・一番町エリアで中華そばを一杯いただくなら、ぜひ「中華そばHIKAEME」の暖簾をくぐってみてください。季節の限定麺などもあるようなので、またここへ来ようと思っています。
