『だし廊-DASHIRO-』に行って来ました。
今回はまだ食べていないレギュラーメニューが目的です。
その残す一杯は夜営業限定の『根菜だし味噌ポタ』
動物系・魚介系食材不使用。
名前の通り根菜類と野菜から出汁をとったとても珍しい一杯。
全く想像できないだけに楽しみです。
ということで
『根菜だし味噌ポタ』850円をオーダー。
ちなみに『根菜だし味噌ポタ』は「ヴィ―ガン」と「ノンヴィーガン」の2タイプあり、価格は「ノンヴィーガン」のほうが高くなっています。
そもそも「ヴィ―ガン」とは何かということなのですが、調べてみると”卵や乳製品を含む、動物性食品をいっさい口にしない「完全菜食主義者」”ということのようで、ベジタリアンをさらに一歩進めたような食志向の方を指しているようです。
「ノンヴィ―ガン」はもちろん「ヴィ―ガン」ではないということなので、チャーシューなどの動物系食材が加わるのでお値段も高くなるということのようです。
この手のラーメンの先駆者としては東京の『ソラノイロ』があります。
麺、油に至るまで徹底して動物系食品を除いた『ベジソバ』が有名です。
多様な文化や食志向の方が大勢行き交う東京では特にニーズがありそうですね。
『根菜だし味噌ポタ』
まず目に飛び込むのが、たくさんのほうれん草。
中央にはアボカド、ミニトマト、マッシュルーム、じゃがいものマリネ。
脇に添えるように盛り付けてあるのは揚げたエシャロットかな。
普段見慣れたラーメンとは一線を画すビジュアル。
まずはスープをいただきてみます。
オイリーなスープは肩透かしを受けたような独特の味わい。
普通に醤油ラーメンを食べたいと思っている人が食べると「何だこれ?」となるかもしれません。
というのも普段動物系や魚介系の旨味に慣れているせいか、その旨みがあるべきポジションにあるはずの旨味がないので一瞬虚を突かれた感覚にとらわれます。
味覚のピントを再調整していただくと、しっかりと根菜の旨みや甘みが穏やかに感じられます。
「なるほど~」出汁が押し寄せてくるのではなく、こちらから探しにいくような感じですね。
ゴボウやニンジンなどの根菜にこんな旨味が潜んでいたことに逆に驚きます。
探究心が刺激される味わい。
通常のポタージュスープのように旨味(ダシ)を加えていない分、純粋に根菜の旨味そのものを楽しめます。
そういえば味噌ポタというくらいなので当然味噌味なのですが、全く味噌味のラーメンを食べている感覚はありません。
味噌の旨みをプラスするとともにほのかに出汁の旨みに味噌の塩分を添える程度のようです。
揚げたエシャロットの風味もいいアクセントになってます。
慣れてくるととても美味しい。
麺は中細の縮れ麺。
モチモチムニュっとした食感ががクセにななります。
全粒粉なのかもしかしたら野菜が練りこんであるのかもしれません。
この麺おいしいですね。麺自体の旨みもあり、すごい好みの麺です。
スープとの相性も非常によく、旨みをしっかりと持ち上げてくれますね。
ほうれん草はスープに浸したり、麺と一緒にいただきました。
スープ表層に浮かぶ油分との相性が良さそうでした。
もちろん油も植物系でしょうね。
具材にマリネがあるせいかスープからはオリーブオイル的なニュアンスも感じられます。
切り立った器なので食べるに従い中央の窪みに具材が集まってきます。
アボカドやマッシュルームのマリネを麺と和えながらいただきました。
それにしてもとても面白い一杯ですね。
自分的にラーメンに求める美味しさとは乖離しますが、最後まで飽きることなく美味しくいただきました。
でも一般的なラーメンを食べたい時には、食べない方がいいですね。
全く新しいジャンルのラーメンと言っても過言ではないので、その点興味のある方や普通のラーメンを好まない方、まさに「ヴィ―ガン」の方などが対象の一杯かと思います。
これで一通り現在あるレギュラー5種は完食。
どれも他にはない個性の塊のようなラーメンでした。
今度は『だし廊-NIBO-』の方にも伺ってみたいと思います。
ご馳走様です。
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